金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第097回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{23+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{23n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第2問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(23-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{1587}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=529\\) 上の点 \(P(t,529/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=24,\ a_{n+2}=24a_{n+1}-23a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を23回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)

円 \\(x^2+y^2=529\\) の内部の点 \(Q(\frac{23}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{23+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{23+j/n} \]

は \(g(x)=1/(23+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{23+x}\,dx=[\frac23(23+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(48\sqrt{6}-23\sqrt{23})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{23+x}\,dx=[\log(23+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{24}{23}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<23\)。\(x(23-x)=529/4-(x-23/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,529/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<23,\quad a\le\log_2 \frac{529}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{529}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{529}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{529}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(23-x)=\frac{1587}{16}\) を解く。2つの解の和は \(23\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{23}{4},\ \frac{69}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=529/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-529/t=-529(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{529}=2,\quad(2t,0),(0,1058/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1058/t\)。その積が \(2116\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1058} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1058/t\ge92\)。等号は \(t=23\) のとき。

\[ \boxed{\min=92,\quad P=(23,23)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=23(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(23\) なので \(a_{n+1}-a_n=23^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{23^n-1}{22}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(23-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{23(23^n-1)-22n}{484}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=23a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-23a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(23\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{253}{8388608}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{8388607}{8388608}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{253}{8388607}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{23}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{1587}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{23}{2},\pm \frac{23}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{23}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{529m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{529-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=23\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le23/2\)。面積の2乗は \(d^2(529-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(529-s)\) は \(0\le s\le529/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{529}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{23}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。