金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第067回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{25+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{25n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第2問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 50\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+625\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-25|=2|z+25|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)

\(a_1=25,\ a_{n+1}=2a_n+25\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)


第5問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(16点)

1から50までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを25より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(4点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(4点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(8点)


第6問 合同な2円の交点と共通弦(16点)

中心O(0,0)、A(25,0)、半径がともに25の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(4点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(4点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{25+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{25+j/n} \]

は \(g(x)=1/(25+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{25+x}\,dx=[\frac23(25+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(26\sqrt{26}-125)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{25+x}\,dx=[\log(25+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{26}{25}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+625-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}625&t\le0\\625-t^2&0<t<50\\3125-100t&t\ge50\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-25\le t\le 25\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le25} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>25\) または \(t<-25\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>25\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(50)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(3125-100t\)。

\[ \boxed{25<t\le \frac{125}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-25)^2+y^2=4((x+25)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{125}{3})^2+y^2=\frac{10000}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(125/3\)、半径は \(100/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=75\ (z=-75),\quad\min|z|=\frac{25}{3}\ (z=-\frac{25}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-25w|=2|1+25w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{1}{15})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{5625}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+25=2(a_n+25)\) なので \(a_n+25=50\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=25(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=25(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a_j/2^j=25(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{25(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(25-\lfloor25/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{13}{50}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{13}{25},\quad\text{独立ではない}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{25}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{25}{2},\frac{25}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{25}{2},-\frac{25}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{25\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{625}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。