金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第064回
この回のテストポイント
- 第1問:三角関数の積分漸化式
- 第2問:定義域のある二次関数とパラメータ
- 第3問:1の累乗根と積・距離の和
- 第4問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
- 第5問:集合の包含と人数の計算
- 第6問:線分上の点と内積・最大最小
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧
問題
第1問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{28}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{29}\) を求めなさい。(7点)
第2問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)
\(0\le x\le 28\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+196\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)
第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^14=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{13}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{13}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{13}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)
\(a_1=14,\ a_{n+1}=2a_n+14\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)
第5問 集合の包含と人数の計算(16点)
70人のクラスで、集合Aの人数は42人、集合Bは28人、両方に属する人数は14人とする。
(1)少なくとも一方に属する人数を求めなさい。(4点)
(2)どちらにも属さない人数を求めなさい。(4点)
(3)一方だけに属する人数を求めなさい。(8点)
第6問 線分上の点と内積・最大最小(16点)
\(O(0,0),B(28,0),C(0,14)\) とする。Pは線分BC上を動く。
(1)Pを1つの実数パラメータで表し、その範囲を示しなさい。(4点)
(2)距離OPが最小になる点と最小距離を求めなさい。垂直性も確認しなさい。(4点)
(3)Pから2つの座標軸に垂線を下ろして作る長方形の面積の最大値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(14\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(14\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+196-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-14\le t\le 14\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
判別式より \(t>14\) または \(t<-14\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>14\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(28)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(980-56t\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(14\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{13}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{13}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+14=2(a_n+14)\) なので \(a_n+14=28\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a_j/2^j=14(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 集合の包含と人数の計算
(1)
AとBの人数の和では共通部分を2回数えるため1回分引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
全体から和集合の人数を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
和集合から共通部分を引く。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 線分上の点と内積・最大最小
(1)
\(P=(1-t)B+tC\) とおく。線分上なので \(0\le t\le1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
。最小のtは区間内にあり、\(\overrightarrow{BC}=(-28,14)\) とOPの内積は0。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
長方形の面積は \(392t(1-t)=98-392(t-1/2)^2\)。端点では面積0、内部の頂点で最大。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。