金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第054回
この回のテストポイント
- 第1問:三角関数の積分漸化式
- 第2問:二次関数の頂点・解・不等式
- 第3問:1の累乗根と積・距離の和
- 第4問:三次関数の増減・接線・定積分
- 第5問:完全順列の漸化式と固定点
- 第6問:円の弦と三角形の面積の最大化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{14}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{15}\) を求めなさい。(7点)
第2問 二次関数の頂点・解・不等式(17点)
実数全体で \(f(x)=x^2-14x+42\) を考える。
(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(5点)
(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(5点)
(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(7点)
第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^7=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{6}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{6}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{6}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第4問 三次関数の増減・接線・定積分(17点)
\(f(x)=x^3-21x^2\) とする。
(1)極大値と極小値を求めなさい。(5点)
(2)\(x=7\) における接線を求めなさい。(5点)
(3)\(\int_0^{21} f(x)\,dx\) を求めなさい。(7点)
第5問 完全順列の漸化式と固定点(16点)
\(7\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。
(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(4点)
(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(4点)
(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(8点)
第6問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)
円 \\(x^2+y^2=49\\) の内部の点 \(Q(\frac{7}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(7\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(7\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 二次関数の頂点・解・不等式
(1)
\(f(x)=(x-7)^2-7\)。平方は非負なので頂点で最小になる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\((x-7)^2=7\) より、平方根の正負を両方とる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(7\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{6}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{6}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 三次関数の増減・接線・定積分
(1)
\(f\prime(x)=3x(x-14)\)。符号を調べるとx=0で極大、x=14で極小。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
傾きは \(-147\)、接点のy座標は \(-686\)。点傾きの式で接線を求める。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
多項式を項別に積分し、上端と下端の値の差をとる。定積分は符号付きの値である。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 完全順列の漸化式と固定点
(1)
1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{7}=1854\)。全割当ては \(7!\) 通り。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/7\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=\frac{7}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{147}{4}\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
直線は \(mx-y-\frac{7}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{49m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{49-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le7/2\)。面積の2乗は \(d^2(49-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(49-s)\) は \(0\le s\le49/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。