金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第052回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{7+\frac jn} \]

、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{7n+j}\) とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第2問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-147x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第3問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=49\\) 上の点 \(P(t,49/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=8,\ a_{n+2}=8a_{n+1}-7a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 反復試行と条件付き確率(16点)

公平な硬貨を7回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(4点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(4点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(8点)


第6問 合同な2円の交点と共通弦(16点)

中心O(0,0)、A(7,0)、半径がともに7の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(4点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(4点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{7+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{7+j/n} \]

は \(g(x)=1/(7+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{7+x}\,dx=[\frac23(7+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(16\sqrt{2}-7\sqrt{7})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{7+x}\,dx=[\log(7+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{8}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-7)(x+7)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-7\) で極大、\(x=7\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }686,\quad\text{極小値 }-686} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-686<a<686} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=686\) では \(f(x)-a=(x-14)(x+7)^2\)。\(a=-686\) では \(f(x)-a=(x+14)(x-7)^2\)。

\[ \boxed{a=686:x=-7,14;\quad a=-686:x=-14,7} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=49/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-49/t=-49(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{49}=2,\quad(2t,0),(0,98/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(98/t\)。その積が \(196\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{98} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+98/t\ge28\)。等号は \(t=7\) のとき。

\[ \boxed{\min=28,\quad P=(7,7)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=7(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(7\) なので \(a_{n+1}-a_n=7^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{7^n-1}{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(7-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{7(7^n-1)-6n}{36}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=7a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-7a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(7\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{21}{128}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{127}{128}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{21}{127}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{7}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{7}{2},\frac{7}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{7}{2},-\frac{7}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{7\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{49}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。