金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第040回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-12x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第2問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-12|+|x+12|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 36\) を解きなさい。(7点)


第3問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^12=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{11}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{11}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{11}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第4問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le12\) とする。\(0\le x\le12\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第5問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(16点)

1から24までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを12より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(4点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(4点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(8点)


第6問 合同な2円の交点と共通弦(16点)

中心O(0,0)、A(12,0)、半径がともに12の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(4点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(4点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-12x}(1-12x)\)。指数因子は正なので \(x=1/12\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{12},\quad\max f=\frac1{12e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{12x+1}{144}e^{-12x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(12a+1)e^{-12a}}{144}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-12a}\) と \(ae^{-12a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{144}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-12,12\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-12\\24&-12\le x\le12\\2x&x>12\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=24,\quad -12\le x\le12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 36\)、\(2x\le 36\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-18\le x\le 18} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(12\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{11}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{12}+i\sin\frac{2\pi j}{12},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{24} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^12-1=(z-1)\prod_{j=1}^{11}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{11}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{12} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le12\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{12}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-72a+576} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-72\)。定義域内で \(a=12/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=6\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=288(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(12-\lfloor12/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{1}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{1}{2},\quad\text{独立である}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(6\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(6,6\sqrt{3}),\quad Q=(6,-6\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{12\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{36\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。