金沢大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第029回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数の積分漸化式(17点)

\[ I_n=\int_0^{\pi/2}\sin^n x\,dx \]

とする。\(n\) は0以上の整数である。

(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)

(2)\(I_{26}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(I_{27}\) を求めなさい。(7点)


第2問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 26\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+169\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第3問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{676}+\frac{y^2}{169}=1 \]

の第1象限の点 \(P(26\cos t,13\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第4問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=14,\ a_{n+2}=14a_{n+1}-13a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第5問 集合の包含と人数の計算(16点)

65人のクラスで、集合Aの人数は39人、集合Bは26人、両方に属する人数は13人とする。

(1)少なくとも一方に属する人数を求めなさい。(4点)

(2)どちらにも属さない人数を求めなさい。(4点)

(3)一方だけに属する人数を求めなさい。(8点)


第6問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)

円 \\(x^2+y^2=169\\) の内部の点 \(Q(\frac{13}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三角関数の積分漸化式

(1)

\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で

\[ I_n=(n-1)\int\sin^{n-2}x\cos^2x\,dx=(n-1)(I_{n-2}-I_n) \]

。

\[ \boxed{I_n=\frac{n-1}nI_{n-2}\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(13\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると

\[ I_{2m}=\binom{2m}{m}\pi/(2\cdot4^m) \]

。

\[ \boxed{\frac{1300075}{16777216}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(I_1=1\) から漸化式を \(13\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。

\[ \boxed{\frac{8388608}{35102025}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+169-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}169&t\le0\\169-t^2&0<t<26\\845-52t&t\ge26\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-13\le t\le 13\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le13} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>13\) または \(t<-13\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>13\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(26)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(845-52t\)。

\[ \boxed{13<t\le \frac{65}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{26}+\frac{y\sin t}{13}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(26/\cos t\)、\(13/\sin t\)。面積は \(169/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=338,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(169\(1-x^2/676\)\)。\(-26\le x\le26\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{17576}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=13(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(13\) なので \(a_{n+1}-a_n=13^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{13^n-1}{12}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(13-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{13(13^n-1)-12n}{144}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=13a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-13a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 集合の包含と人数の計算

(1)

AとBの人数の和では共通部分を2回数えるため1回分引く。

\[ \boxed{52} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

全体から和集合の人数を引く。

\[ \boxed{13} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

和集合から共通部分を引く。

\[ \boxed{39} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{13}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{507}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{13}{2},\pm \frac{13}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{13}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{169m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{169-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=13\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le13/2\)。面積の2乗は \(d^2(169-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(169-s)\) は \(0\le s\le169/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{169}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{13}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。