自治医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第033回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-363x\) の \(x=11\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第2問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{11+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{11n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第3問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-363x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第4問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(11,0,0),B(0,22,0),C(0,0,33) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第5問 双曲線の接線と不変な面積(16点)

第1象限の双曲線 \\(xy=121\\) 上の点 \(P(t,121/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(4点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(8点)


第6問 完全順列の漸化式と固定点(16点)

\(11\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(4点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(4点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(11)=0\) なので \(l:y=-2662\)。差は \((x-11)^2(x+22)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-22,-2662),\quad(11,-2662)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-22,11]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-22}^{11}(x^3-363x+2662)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{363}{2}x^2+2662x\\)。

\[ \boxed{\frac{395307}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{11}(f(x)+2662)\,dx=\frac{43923}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{11+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{11+j/n} \]

は \(g(x)=1/(11+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{11+x}\,dx=[\frac23(11+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(24\sqrt{3}-11\sqrt{11})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{11+x}\,dx=[\log(11+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{12}{11}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-11)(x+11)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-11\) で極大、\(x=11\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }2662,\quad\text{極小値 }-2662} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-2662<a<2662} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=2662\) では \(f(x)-a=(x-22)(x+11)^2\)。\(a=-2662\) では \(f(x)-a=(x+22)(x-11)^2\)。

\[ \boxed{a=2662:x=-11,22;\quad a=-2662:x=-22,11} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=66} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=66\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{396}{49},\frac{198}{49},\frac{132}{49}),\quad OH=\frac{66}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(121\)、Cからこの底面までの高さは \(33\) なので体積は \(1331\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{847}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=121/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-121/t=-121(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{121}=2,\quad(2t,0),(0,242/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(2t\) と \(242/t\)。その積が \(484\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{242} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+242/t\ge44\)。等号は \(t=11\) のとき。

\[ \boxed{\min=44,\quad P=(11,11)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{11}=14684570\)。全割当ては \(11!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{1468457}{3991680}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/11\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。