自治医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第023回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-243x\) の \(x=9\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第2問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le9\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{9}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第3問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-9|+|x+9|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 27\) を解きなさい。(7点)


第4問 合同な2円の交点と共通弦(17点)

中心O(0,0)、A(9,0)、半径がともに9の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。

(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)

(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)

(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)


第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(16点)

複素数zが \(|z-9|=2|z+9|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(4点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(4点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(8点)


第6問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(16点)

1から18までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを9より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(4点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(4点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(8点)


解答・解説

第1問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(9)=0\) なので \(l:y=-1458\)。差は \((x-9)^2(x+18)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-18,-1458),\quad(9,-1458)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-18,9]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-18}^{9}(x^3-243x+1458)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{243}{2}x^2+1458x\\)。

\[ \boxed{\frac{177147}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{9}(f(x)+1458)\,dx=\frac{19683}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<9\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log9+1}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-9,9\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-9\\18&-9\le x\le9\\2x&x>9\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=18,\quad -9\le x\le9} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 27\)、\(2x\le 27\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{27}{2}\le x\le \frac{27}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 合同な2円の交点と共通弦

(1)

PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(\frac{9}{2}\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。

\[ \boxed{P=(\frac{9}{2},\frac{9}{2}\sqrt{3}),\quad Q=(\frac{9}{2},-\frac{9}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。

\[ \boxed{9\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。

\[ \boxed{\frac{81}{4}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-9)^2+y^2=4((x+9)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+15)^2+y^2=144} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

原点から中心までの距離は \(45/3\)、半径は \(36/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=27\ (z=-27),\quad\min|z|=3\ (z=-3)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-9w|=2|1+9w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{27})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{729}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(9-\lfloor9/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{5}{18}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{5}{9},\quad\text{独立ではない}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。