東京科学大学 理工学系・前期 数学記述模試 第059回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le7\) とする。\(0\le x\le7\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第2問 三次方程式の実数解の個数(17点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-147x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(5点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(5点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(7点)


第3問 反復試行と条件付き確率(17点)

公平な硬貨を7回投げる。表の回数をXとする。

(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)

(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)

(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)


第4問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(42\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第5問 双曲線の接線と不変な面積(16点)

第1象限の双曲線 \\(xy=49\\) 上の点 \(P(t,49/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(4点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(8点)


第6問 区分求積と和の極限(16点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{7+\frac jn} \]

、\(B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{7n+j}\) とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le7\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{7}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{49}{2}a+\frac{343}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{49}{2}\)。定義域内で \(a=7/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{7}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{343}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-7)(x+7)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-7\) で極大、\(x=7\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }686,\quad\text{極小値 }-686} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-686<a<686} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a=686\) では \(f(x)-a=(x-14)(x+7)^2\)。\(a=-686\) では \(f(x)-a=(x+14)(x-7)^2\)。

\[ \boxed{a=686:x=-7,14;\quad a=-686:x=-14,7} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 反復試行と条件付き確率

(1)

表が出る2回を選ぶ方法は \(7\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。

\[ \boxed{\frac{21}{128}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。

\[ \boxed{\frac{127}{128}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。

\[ \boxed{\frac{21}{127}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=42-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=42-2a,\quad \frac{21}{2}<a<21} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=21(21-a)^2(2a-21)\)。微分すると \((S^2)'=126(21-a)(14-a)\)。存在範囲で \(a=14\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=14,\quad S_{\max}=49\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(21\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=21r\)。

\[ \boxed{r=\frac{7}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=49/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-49/t=-49(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{49}=2,\quad(2t,0),(0,98/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(2t\) と \(98/t\)。その積が \(196\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{98} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+98/t\ge28\)。等号は \(t=7\) のとき。

\[ \boxed{\min=28,\quad P=(7,7)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{7+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{7+j/n} \]

は \(g(x)=1/(7+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{7+x}\,dx=[\frac23(7+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(16\sqrt{2}-7\sqrt{7})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{7+x}\,dx=[\log(7+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{8}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。