東京科学大学 理工学系・前期 数学記述模試 第056回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)

\(a_1=7,\ a_{n+1}=2a_n+7\) で定まる数列を考える。

(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)


第2問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(7-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{147}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第3問 反射による経路の数え上げ(17点)

数直線上の点を原点から動かす。毎回、左右それぞれ確率1/2で1だけ進み、独立に \(14\) 回動かす。

(1)最後に原点に戻る移動列の数を求めなさい。(5点)

(2)最後に原点に戻り、途中で一度も負の位置に達しない移動列の数を求めなさい。負の位置に初めて達するまでの移動を反転する方法で説明しなさい。(5点)

(3)最後に原点に戻ったという条件のもとで、一度も負の位置に達していない確率を求めなさい。(7点)


第4問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(7,0,0),B(0,14,0),C(0,0,21) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第5問 楕円の接線と切片・回転体(16点)

楕円

\[ \frac{x^2}{196}+\frac{y^2}{49}=1 \]

の第1象限の点 \(P(14\cos t,7\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(4点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(4点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(8点)


第6問 指数関数の最大値と積分の極限(16点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-7x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(4点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(4点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和

(1)

\(a_{n+1}+7=2(a_n+7)\) なので \(a_n+7=14\cdot2^{n-1}\)。

\[ \boxed{a_n=7(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。

\[ \boxed{S_n=7(2^{n+1}-n-2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(a_j/2^j=7(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。

\[ \boxed{7(n-1+2^{-n})} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<7\)。\(x(7-x)=49/4-(x-7/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,49/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<7,\quad a\le\log_2 \frac{49}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{49}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{49}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{49}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(7-x)=\frac{147}{16}\) を解く。2つの解の和は \(7\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{7}{4},\ \frac{21}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 反射による経路の数え上げ

(1)

右へ進む回数と左へ進む回数はそれぞれ \(7\) 回。右への移動の位置を選ぶ。

\[ \boxed{3432} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

悪い移動列について、初めて位置-1に着くまでの左右を反転する。原点から出て最後に位置2に着く移動列と1対1に対応する。この列は右が \(8\) 回、左が \(6\) 回なので \(\binom{14}{6}\) 個。全体から差し引く。

\[ \boxed{429} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付きの標本空間は前問(1)の \(\binom{14}{7}\) 個。良い列の個数は全体の \(1/8\)。

\[ \boxed{\frac{1}{8}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=42} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=42\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{36}{7},\frac{18}{7},\frac{12}{7}),\quad OH=6} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(49\)、Cからこの底面までの高さは \(21\) なので体積は \(343\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{343}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{14}+\frac{y\sin t}{7}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切片は \(14/\cos t\)、\(7/\sin t\)。面積は \(49/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=98,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(49\(1-x^2/196\)\)。\(-14\le x\le14\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{2744}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-7x}(1-7x)\)。指数因子は正なので \(x=1/7\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{7},\quad\max f=\frac1{7e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{7x+1}{49}e^{-7x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(7a+1)e^{-7a}}{49}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(e^{-7a}\) と \(ae^{-7a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{49}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。