兵庫医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第080回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値の和と場合分け(17点)

\(f(x)=|x-31|+|x+31|\) とする。

(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)

(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)

(3)不等式 \(f(x)\le 93\) を解きなさい。(7点)


第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-31|=2|z+31|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第3問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(186\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第4問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(17点)

1から62までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを31より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(5点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(5点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(7点)


第5問 区分求積と和の極限(16点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{31+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{31n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)


第6問 三次関数の増減・接線・定積分(16点)

\(f(x)=x^3-93x^2\) とする。

(1)極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)\(x=31\) における接線を求めなさい。(4点)

(3)\(\int_0^{93} f(x)\,dx\) を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 絶対値の和と場合分け

(1)

符号が変わる点は \(-31,31\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。

\[ \boxed{f(x)=\begin{cases}-2x&x<-31\\62&-31\le x\le31\\2x&x>31\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。

\[ \boxed{\min f=62,\quad -31\le x\le31} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

左右の外側で \(-2x\le 93\)、\(2x\le 93\)。中央の区間はすべて条件を満たす。

\[ \boxed{-\frac{93}{2}\le x\le \frac{93}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-31)^2+y^2=4((x+31)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{155}{3})^2+y^2=\frac{15376}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(155/3\)、半径は \(124/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=93\ (z=-93),\quad\min|z|=\frac{31}{3}\ (z=-\frac{31}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-31w|=2|1+31w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{93})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{8649}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=186-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=186-2a,\quad \frac{93}{2}<a<93} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=93(93-a)^2(2a-93)\)。微分すると \((S^2)'=558(93-a)(62-a)\)。存在範囲で \(a=62\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=62,\quad S_{\max}=961\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(93\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=93r\)。

\[ \boxed{r=\frac{31}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(31-\lfloor31/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{8}{31}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{16}{31},\quad\text{独立ではない}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{31+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{31+j/n} \]

は \(g(x)=1/(31+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{31+x}\,dx=[\frac23(31+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(128\sqrt{2}-31\sqrt{31})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{31+x}\,dx=[\log(31+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{32}{31}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次関数の増減・接線・定積分

(1)

\(f\prime(x)=3x(x-62)\)。符号を調べるとx=0で極大、x=62で極小。

\[ \boxed{\text{極大値 }0,\quad\text{極小値 }-119164} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

傾きは \(-2883\)、接点のy座標は \(-59582\)。点傾きの式で接線を求める。

\[ \boxed{y=-2883x+29791} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

多項式を項別に積分し、上端と下端の値の差をとる。定積分は符号付きの値である。

\[ \boxed{-\frac{24935067}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。