兵庫医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第043回
この回のテストポイント
- 第1問:三角関数を二次関数に置き換える
- 第2問:1の累乗根と積・距離の和
- 第3問:余弦定理・面積・正弦定理
- 第4問:完全順列の漸化式と固定点
- 第5問:三角関数の積分漸化式
- 第6問:絶対値を含む面積の最適化
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)
\(0\le\theta\le\pi/2\) で
とする。
(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)
(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)
(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=7\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)
第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^7=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{6}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{6}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{6}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第3問 余弦定理・面積・正弦定理(17点)
三角形ABCでAB=7、AC=14、角A=60°とする。
(1)BCを求めなさい。(5点)
(2)三角形の面積を求めなさい。(5点)
(3)外接円の半径を求めなさい。(7点)
第4問 完全順列の漸化式と固定点(17点)
\(7\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。
(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(5点)
(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(5点)
(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(7点)
第5問 三角関数の積分漸化式(16点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(4点)
(2)\(I_{14}\) を求めなさい。(4点)
(3)\(I_{15}\) を求めなさい。(8点)
第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)
\(0\le a\le7\) とする。\(0\le x\le7\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。
(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)
(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)
(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三角関数を二次関数に置き換える
(1)
\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
平方完成より
。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=7\)、\(f(1)=-6\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(t-14t^2=0\) の解は0と \(1/14\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(7\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{6}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{6}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 余弦定理・面積・正弦定理
(1)
余弦定理で \(BC^2=49+196-196\cos60^\circ\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
2辺とその間の角から、辺の積と正弦の半分で面積を計算する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
正弦定理で、BCを角Aの正弦の2倍で割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 完全順列の漸化式と固定点
(1)
1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{7}=1854\)。全割当ては \(7!\) 通り。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/7\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(7\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(7\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 絶対値を含む面積の最適化
(1)
差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le7\) では曲線が上。
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(S'(a)=a^2-\frac{49}{2}\)。定義域内で \(a=7/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。