兵庫医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第019回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(17点)

\(0\le x\le 54\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+729\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(5点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(5点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(7点)


第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^27=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{26}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{26}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{26}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第3問 内積・角度とベクトルの射影(17点)

\[ \mathbf a=(27,1),\ \mathbf b=(1,27) \]

とする。

(1)内積と、それぞれの大きさを求めなさい。(5点)

(2)2つのベクトルのなす角の余弦を求めなさい。(5点)

(3)実数tに対し、|a−tb|²の最小値とそのときのtを求めなさい。(7点)


第4問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/27\)、裏の確率が \(26/27\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第5問 回転軸を変える体積計算(16点)

\(0\le x\le27\) で曲線 \(y=x(27-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(4点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(4点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(8点)


第6問 絶対値を含む面積の最適化(16点)

\(0\le a\le27\) とする。\(0\le x\le27\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(4点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(4点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+729-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}729&t\le0\\729-t^2&0<t<54\\3645-108t&t\ge54\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-27\le t\le 27\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le27} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

判別式より \(t>27\) または \(t<-27\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>27\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(54)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(3645-108t\)。

\[ \boxed{27<t\le \frac{135}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(27\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{26}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{27}+i\sin\frac{2\pi j}{27},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{54} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^27-1=(z-1)\prod_{j=1}^{26}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{26}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{27} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 内積・角度とベクトルの射影

(1)

対応する成分の積の和が内積。大きさは成分の2乗和の平方根。

\[ \boxed{\mathbf a\cdot\mathbf b=54,\quad |\mathbf a|=|\mathbf b|=\sqrt{730}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

内積を2つのベクトルの大きさの積で割る。

\[ \boxed{\frac{27}{365}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ |\mathbf a-t\mathbf b|^2=730t^2-108t+730 \]

。平方完成して頂点を求める。

\[ \boxed{\min=\frac{264992}{365},\quad t=\frac{27}{365}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{729},\quad P(T=3)=\frac{26}{19683}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/27,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{756} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(27\) 回なので合計2回の表までの平均は \(54\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=54,\quad\text{差}=702} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{27}x(27-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{6561}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

切り口は半径 \(x(27-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{27}x^2(27-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{4782969}{10}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(0\le y\le729/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(27\pm\sqrt{729-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=27\pi\sqrt{729-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{177147}{2}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le27\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{27}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{729}{2}a+6561} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{729}{2}\)。定義域内で \(a=27/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{27}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{6561}{2}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。