兵庫医科大学 医学部・数学IIIを含む 数学記述模試 第010回
この回のテストポイント
- 第1問:絶対値の和と場合分け
- 第2問:複素数の距離条件と逆数の軌跡
- 第3問:内積・角度とベクトルの射影
- 第4問:停止する試行と期待値の連立
- 第5問:区分求積と和の極限
- 第6問:対数の真数条件と単調性
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧
問題
第1問 絶対値の和と場合分け(17点)
\(f(x)=|x-13|+|x+13|\) とする。
(1)絶対値を外し、区間で場合分けして表しなさい。(5点)
(2)最小値と、その値をとるすべてのxを求めなさい。(5点)
(3)不等式 \(f(x)\le 39\) を解きなさい。(7点)
第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)
複素数zが \(|z-13|=2|z+13|\) を満たす。
(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)
(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)
(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)
第3問 内積・角度とベクトルの射影(17点)
とする。
(1)内積と、それぞれの大きさを求めなさい。(5点)
(2)2つのベクトルのなす角の余弦を求めなさい。(5点)
(3)実数tに対し、|a−tb|²の最小値とそのときのtを求めなさい。(7点)
第4問 停止する試行と期待値の連立(17点)
表の確率が \(1/13\)、裏の確率が \(12/13\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。
(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)
(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)
(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)
第5問 区分求積と和の極限(16点)
正の整数nについて、
、
とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(4点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(4点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(8点)
第6問 対数の真数条件と単調性(16点)
\(F(x)=\log_2x+\log_2(x-13)\) を考える。
(1)定義域を求めなさい。(4点)
(2)\(F(x)=\log_2 338\) を解きなさい。(4点)
(3)\(F(x)\le\log_2 338\) を解きなさい。(8点)
解答・解説
第1問 絶対値の和と場合分け
(1)
符号が変わる点は \(-13,13\)。各区間でそれぞれの絶対値の中身の符号を調べる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
中央の区間では一定で、その外側では端点から離れるほど増加する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
左右の外側で \(-2x\le 39\)、\(2x\le 39\)。中央の区間はすべて条件を満たす。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 複素数の距離条件と逆数の軌跡
(1)
\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-13)^2+y^2=4((x+13)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
原点から中心までの距離は \(65/3\)、半径は \(52/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-13w|=2|1+13w|\) に直し、同様に平方完成する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 内積・角度とベクトルの射影
(1)
対応する成分の積の和が内積。大きさは成分の2乗和の平方根。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
内積を2つのベクトルの大きさの積で割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。平方完成して頂点を求める。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 停止する試行と期待値の連立
(1)
2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(p=1/13,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
1回の表までの平均は \(13\) 回なので合計2回の表までの平均は \(26\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{13+x}\)、
は \(g(x)=1/(13+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 対数の真数条件と単調性
(1)
2つの真数がともに正になる条件の共通範囲をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
積の対数にまとめると \(x(x-13)=338\)。2つの根のうち真数条件を満たすものを選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
底が1より大きいため、各対数は定義域内で増加する。等号となる点までが解となる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。