北海道大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第079回
この回のテストポイント
- 第1問:固定点を引く漸化式と重み付きの和
- 第2問:1の累乗根と積・距離の和
- 第3問:三角関数の積分漸化式
- 第4問:抽出方法と条件付き確率
- 第5問:円の弦と三角形の面積の最大化
- 第6問:剰余定理と三次式の因数分解
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和(17点)
\(a_1=7,\ a_{n+1}=2a_n+7\) で定まる数列を考える。
(1)適当な定数を加えて等比数列を作り、一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)\(\sum_{j=1}^n a_j/2^j\) を求めなさい。(7点)
第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^7=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{6}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{6}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{6}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第3問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{14}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{15}\) を求めなさい。(7点)
第4問 抽出方法と条件付き確率(17点)
袋に赤玉 \(7\) 個、青玉 \(14\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。
(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)
(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)
(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)
円 \\(x^2+y^2=49\\) の内部の点 \(Q(\frac{7}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。
(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)
(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)
(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)
第6問 剰余定理と三次式の因数分解(16点)
\(P(x)=x^3+ax+b\) とし、\(P(7)=0\)、\(P(-7)=686\) とする。
(1)a,bを求めなさい。(4点)
(2)P(x)=0の解をすべて求めなさい。(4点)
(3)P(x)を \(x-14\) で割った余りを求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 固定点を引く漸化式と重み付きの和
(1)
\(a_{n+1}+7=2(a_n+7)\) なので \(a_n+7=14\cdot2^{n-1}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入し、\(\sum_{j=1}^n2^j=2^{n+1}-2\) を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(a_j/2^j=7(1-2^{-j})\)。\(\sum_{j=1}^n2^{-j}=1-2^{-n}\) を差し引く。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(7\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{6}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{6}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(7\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(7\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 抽出方法と条件付き確率
(1)
最初の赤の確率は1/3、2個目は \((7-1)/(21-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{14(14-1)}{21(21-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(7-1)<35-1\) を用いる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 円の弦と三角形の面積の最大化
(1)
\(x=\frac{7}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{147}{4}\\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
直線は \(mx-y-\frac{7}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{49m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{49-d^2}\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
直線がQを通るので \(0\le d\le7/2\)。面積の2乗は \(d^2(49-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(49-s)\) は \(0\le s\le49/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 剰余定理と三次式の因数分解
(1)
2つの条件を代入してa,bの連立一次方程式を解く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(P(x)=(x-7)\(x^2+7x-49\)\)。残った二次方程式に解の公式を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
一次式で割った余りは、その一次式の零点での多項式の値に等しい。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。