北海道大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第071回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le31\) とする。\(0\le x\le31\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第2問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=961\\) 上の点 \(P(t,961/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第3問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-31x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第4問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/31\)、裏の確率が \(30/31\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第5問 円の弦と三角形の面積の最大化(16点)

円 \\(x^2+y^2=961\\) の内部の点 \(Q(\frac{31}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(4点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(4点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(8点)


第6問 対数方程式の存在条件(16点)

\(\log_2 x+\log_2(31-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(4点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(4点)

(3)\(a=\log_2 \frac{2883}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le31\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{31}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{961}{2}a+\frac{29791}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{961}{2}\)。定義域内で \(a=31/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{31}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{29791}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=961/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-961/t=-961(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{961}=2,\quad(2t,0),(0,1922/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1922/t\)。その積が \(3844\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1922} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1922/t\ge124\)。等号は \(t=31\) のとき。

\[ \boxed{\min=124,\quad P=(31,31)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-31x}(1-31x)\)。指数因子は正なので \(x=1/31\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{31},\quad\max f=\frac1{31e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{31x+1}{961}e^{-31x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(31a+1)e^{-31a}}{961}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-31a}\) と \(ae^{-31a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{961}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{961},\quad P(T=3)=\frac{30}{29791}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/31,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{992} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(31\) 回なので合計2回の表までの平均は \(62\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=62,\quad\text{差}=930} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{31}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{2883}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{31}{2},\pm \frac{31}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{31}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{961m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{961-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=31\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le31/2\)。面積の2乗は \(d^2(961-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(961-s)\) は \(0\le s\le961/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{961}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{31}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<31\)。\(x(31-x)=961/4-(x-31/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,961/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<31,\quad a\le\log_2 \frac{961}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{961}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{961}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{961}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(x(31-x)=\frac{2883}{16}\) を解く。2つの解の和は \(31\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{31}{4},\ \frac{93}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。