北海道大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第013回
この回のテストポイント
- 第1問:三項間漸化式と互いに素の証明
- 第2問:1の累乗根と積・距離の和
- 第3問:区分求積と和の極限
- 第4問:反復試行と条件付き確率
- 第5問:空間の垂線と四面体
- 第6問:定義域のある二次関数とパラメータ
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)
とする。
(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)
(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)
(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)
第2問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^29=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{28}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{28}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{28}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第3問 区分求積と和の極限(17点)
正の整数nについて、
、
とする。
(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)
(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)
(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)
第4問 反復試行と条件付き確率(17点)
公平な硬貨を29回投げる。表の回数をXとする。
(1)表がちょうど2回出る確率を求めなさい。(5点)
(2)表が少なくとも1回出る確率を求めなさい。(5点)
(3)表が少なくとも1回出たという条件で、ちょうど2回出た確率を求めなさい。(7点)
第5問 空間の垂線と四面体(16点)
空間で
を考える。
(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(4点)
(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(4点)
(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(8点)
第6問 定義域のある二次関数とパラメータ(16点)
\(0\le x\le 58\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+841\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(4点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(4点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 三項間漸化式と互いに素の証明
(1)
。初めの差は \(29\) なので \(a_{n+1}-a_n=29^n\)。初項に差の和を加える。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
一般項を代入して \(1/(29-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
一般項から \(a_{n+1}=29a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-29a_n=1\) を割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(29\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{28}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{28}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 区分求積と和の極限
(1)
\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{29+x}\)、
は \(g(x)=1/(29+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 反復試行と条件付き確率
(1)
表が出る2回を選ぶ方法は \(29\) 個の位置から2個選ぶ組合せ。各列の確率は同じ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
余事象はすべて裏である1列。全体からこの確率を引く。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
ちょうど2回表が出る事象は条件の事象に含まれるので、前2問の確率の比をとる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 空間の垂線と四面体
(1)
平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=174\)。距離は \(7s\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
底面OABの面積は \(841\)、Cからこの底面までの高さは \(87\) なので体積は \(24389\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+841-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-29\le t\le 29\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
判別式より \(t>29\) または \(t<-29\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>29\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(58)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(4205-116t\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。