北海道大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第003回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。応用問題で、場合分け・必要十分条件・証明の記述を重視します。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明(17点)

\[ a_1=1,\ a_2=17,\ a_{n+2}=17a_{n+1}-16a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(5点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(5点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(7点)


第2問 楕円の接線と切片・回転体(17点)

楕円

\[ \frac{x^2}{1024}+\frac{y^2}{256}=1 \]

の第1象限の点 \(P(32\cos t,16\sin t)\)、\(0<t<\pi/2\) を考える。

(1)この点での接線の方程式を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積の最小値を求めなさい。(5点)

(3)楕円の内部をx軸の周りに回転させた立体の体積を求めなさい。(7点)


第3問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{16+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{16n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第4問 停止する試行と期待値の連立(17点)

表の確率が \(1/16\)、裏の確率が \(15/16\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(5点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(5点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(7点)


第5問 等周条件と三角形の面積(16点)

周の長さが \(96\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(4点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(4点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(8点)


第6問 対数方程式の存在条件(16点)

\(\log_2 x+\log_2(16-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(4点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(4点)

(3)\(a=\log_2 48\) のとき、すべての解を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=16(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(16\) なので \(a_{n+1}-a_n=16^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{16^n-1}{15}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

一般項を代入して \(1/(16-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{16(16^n-1)-15n}{225}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=16a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-16a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 楕円の接線と切片・回転体

(1)

楕円の式を陰関数微分すると \(y'=-x/(4y)\)。Pでの傾きと点を使って接線を整理する。

\[ \boxed{\frac{x\cos t}{32}+\frac{y\sin t}{16}=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(32/\cos t\)、\(16/\sin t\)。面積は \(256/(\sin t\cos t)\)。\(\sin t\cos t\le1/2\)、等号は \(t=\pi/4\)。

\[ \boxed{S_{\min}=512,\quad t=\pi/4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

切り口の半径の2乗は \(256\(1-x^2/1024\)\)。\(-32\le x\le32\) で \\(\pi y^2\\) を積分する。

\[ \boxed{\frac{32768}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{16+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{16+j/n} \]

は \(g(x)=1/(16+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{16+x}\,dx=[\frac23(16+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(17\sqrt{17}-64)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{16+x}\,dx=[\log(16+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{17}{16}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{256},\quad P(T=3)=\frac{15}{4096}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(p=1/16,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{272} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

1回の表までの平均は \(16\) 回なので合計2回の表までの平均は \(32\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=32,\quad\text{差}=240} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=96-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=96-2a,\quad 24<a<48} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=48(48-a)^2(2a-48)\)。微分すると \((S^2)'=288(48-a)(32-a)\)。存在範囲で \(a=32\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=32,\quad S_{\max}=256\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半周長は \(48\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=48r\)。

\[ \boxed{r=\frac{16}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<16\)。\(x(16-x)=256/4-(x-16/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,256/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<16,\quad a\le\log_2 64} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 64:2\text{個};\quad a=\log_2 64:1\text{個};\quad a>\log_2 64:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(x(16-x)=48\) を解く。2つの解の和は \(16\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=4,\ 12} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。