広島大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第094回
この回のテストポイント
- 第1問:合同な2円の交点と共通弦
- 第2問:双曲線の接線と不変な面積
- 第3問:対数方程式の存在条件
- 第4問:指数関数の最大値と積分の極限
- 第5問:停止する試行と期待値の連立
- 第6問:逆数で線形化し差を足す
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 合同な2円の交点と共通弦(17点)
中心O(0,0)、A(14,0)、半径がともに14の2円を考える。上側の交点をP、下側をQとする。
(1)P,Qの座標を求めなさい。(5点)
(2)共通弦PQの長さを求めなさい。(5点)
(3)三角形OAPの面積を求めなさい。(7点)
第2問 双曲線の接線と不変な面積(17点)
第1象限の双曲線 \\(xy=196\\) 上の点 \(P(t,196/t)\)、\(t>0\) を考える。
(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)
(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)
(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)
第3問 対数方程式の存在条件(17点)
\(\log_2 x+\log_2(14-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。
(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)
(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)
(3)\(a=\log_2 \frac{147}{4}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)
第4問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)
\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-14x}\) とする。
(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)
(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)
(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)
第5問 停止する試行と期待値の連立(16点)
表の確率が \(1/14\)、裏の確率が \(13/14\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。
(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)
(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)
(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)
第6問 逆数で線形化し差を足す(16点)
で数列を定める。
(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(4点)
(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(4点)
(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 合同な2円の交点と共通弦
(1)
PもQもOとAから等距離なので、OAの垂直二等分線上にある。横座標は \(7\)。直角三角形で三平方の定理を使って高さを求める。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
PQは縦の線分なのでy座標の差をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
底辺OAと高さPのy座標を掛けて2で割る。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 双曲線の接線と不変な面積
(1)
\(y=196/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-196/t=-196(x-t)/t^2\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
切片は \(2t\) と \(392/t\)。その積が \(784\) で一定なので、面積も一定となる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
相加相乗平均より \(2t+392/t\ge56\)。等号は \(t=14\) のとき。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 対数方程式の存在条件
(1)
真数条件は \(0<x<14\)。\(x(14-x)=196/4-(x-14/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,196/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(x(14-x)=\frac{147}{4}\) を解く。2つの解の和は \(14\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 指数関数の最大値と積分の極限
(1)
\(f'(x)=e^{-14x}(1-14x)\)。指数因子は正なので \(x=1/14\) の前は増加、後は減少。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
部分積分する。原始関数は \(-\frac{14x+1}{196}e^{-14x}\) であり、微分でも確認できる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(e^{-14a}\) と \(ae^{-14a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 停止する試行と期待値の連立
(1)
2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
\(p=1/14,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
1回の表までの平均は \(14\) 回なので合計2回の表までの平均は \(28\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 逆数で線形化し差を足す
(1)
初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
漸化式から
。和をとると中間の項が消える。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。