広島大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第090回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化(17点)

円 \\(x^2+y^2=289\\) の内部の点 \(Q(\frac{17}{2},0)\) を通る直線が、円とA、Bで交わる。

(1)直線が鉛直のとき、2つの交点を求めなさい。(5点)

(2)直線の傾きを実数mとするとき、弦ABの長さを求めなさい。(5点)

(3)鉛直の直線も含め、原点OとA、Bでできる三角形の面積の最大値を求め、等号が成り立つ直線を示しなさい。(7点)


第2問 複素数の回転と正三角形(17点)

複素数平面で \(A=17,B=17i\) とする。ABを1辺とする正三角形の第3頂点をCとする。

(1)2つの可能な第3頂点を複素数で求めなさい。(5点)

(2)正三角形の面積を求めなさい。(5点)

(3)それぞれの外心の複素数と、共通の外接円の半径を求めなさい。(7点)


第3問 対数方程式の存在条件(17点)

\(\log_2 x+\log_2(17-x)=a\) を考える。\(a\) は実数である。

(1)真数条件を示し、実数解が存在するための必要十分条件を求めなさい。(5点)

(2)実数解の個数を場合分けして求めなさい。(5点)

(3)\(a=\log_2 \frac{867}{16}\) のとき、すべての解を求めなさい。(7点)


第4問 指数関数の最大値と積分の極限(17点)

\(x\ge0\) で \(f(x)=xe^{-17x}\) とする。

(1)増減を調べ、最大値とそれをとる横座標を求めなさい。(5点)

(2)\(a>0\) として \(\int_0^a f(x)\,dx\) を求めなさい。(5点)

(3)前問の定積分で上端を限りなく大きくしたときの極限値を求めなさい。(7点)


第5問 完全順列の漸化式と固定点(16点)

\(17\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(4点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(4点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(8点)


第6問 等比数列と奇数番目の項の和(16点)

初項17、公比2の等比数列をaₙとする。

(1)一般項を求めなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(4点)

(3)最初のn個の奇数番目の項の和を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 円の弦と三角形の面積の最大化

(1)

\(x=\frac{17}{2}\) を円の式に代入する。\\(y^2=\frac{867}{4}\\)。

\[ \boxed{(\frac{17}{2},\pm \frac{17}{2}\sqrt{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

直線は \(mx-y-\frac{17}{2}m=0\)。原点からの距離をdとすると \(d^2=\frac{289m^2}{4(1+m^2)}\)。弦の半分と距離と半径で直角三角形を作り、\(AB=2\sqrt{289-d^2}\)。

\[ \boxed{AB=17\sqrt{\frac{4+3m^2}{1+m^2}}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

直線がQを通るので \(0\le d\le17/2\)。面積の2乗は \(d^2(289-d^2)\)。\(s=d^2\) とおくと \(s(289-s)\) は \(0\le s\le289/4\) で増加する。距離が最大となるのは鉛直の直線。

\[ \boxed{\max S=\frac{289}{4}\sqrt{3},\quad x=\frac{17}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 複素数の回転と正三角形

(1)

\[ C-A=(B-A)(\cos(\pi/3)\pm i\sin(\pi/3)) \]

。整理すると \(C=(A+B)/2\pm i\sqrt3(B-A)/2\)。両符号が2つの側を表す。

\[ \boxed{C=\frac{17}{2}(1\pm\sqrt3)(1+i)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|B-A|=17\sqrt2\)。正三角形の面積は辺の2乗の \(\sqrt3/4\) 倍。

\[ \boxed{S=\frac{289}{2}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

正三角形の外心は重心とも一致するので \((A+B+C)/3\)。半径は辺の長さを \(\sqrt3\) で割る。

\[ \boxed{O_\pm=\frac{17}{6}(3\pm\sqrt3)(1+i),\quad R=\frac{17}{3}\sqrt{6}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 対数方程式の存在条件

(1)

真数条件は \(0<x<17\)。\(x(17-x)=289/4-(x-17/2)^2\) なので、この積の値域は \((0,289/4]\)。対数の底が1より大きいことを使う。

\[ \boxed{0<x<17,\quad a\le\log_2 \frac{289}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

積が最大値より小さい正の値なら頂点の左右に1解ずつ、最大値なら頂点に1解、それを超えれば解はない。対数の真数条件も満たす。

\[ \boxed{a<\log_2 \frac{289}{4}:2\text{個};\quad a=\log_2 \frac{289}{4}:1\text{個};\quad a>\log_2 \frac{289}{4}:0\text{個}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(x(17-x)=\frac{867}{16}\) を解く。2つの解の和は \(17\)、積は右辺。得られた解が真数条件に入ることを確認する。

\[ \boxed{x=\frac{17}{4},\ \frac{51}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 指数関数の最大値と積分の極限

(1)

\(f'(x)=e^{-17x}(1-17x)\)。指数因子は正なので \(x=1/17\) の前は増加、後は減少。

\[ \boxed{x=\frac1{17},\quad\max f=\frac1{17e}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

部分積分する。原始関数は \(-\frac{17x+1}{289}e^{-17x}\) であり、微分でも確認できる。

\[ \boxed{\frac{1-(17a+1)e^{-17a}}{289}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(e^{-17a}\) と \(ae^{-17a}\) はともに0に収束する。前問の式で残る定数項をとる。

\[ \boxed{\frac{1}{289}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{17}=130850092279664\)。全割当ては \(17!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{8178130767479}{22230464256000}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/17\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 等比数列と奇数番目の項の和

(1)

初項に公比のn−1乗を掛ける。

\[ \boxed{a_n=17\cdot2^{n-1}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

和に公比を掛けて元の和を引くと、中間の項が消える。

\[ \boxed{S_n=17(2^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

奇数番目の項の列は初項が同じで公比4の等比数列となる。

\[ \boxed{T_n=\frac{17}{3}(4^n-1)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。