同志社大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第076回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-13|=2|z+13|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第2問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+13\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=13\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第3問 重解を使う三次曲線の面積(17点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-507x\) の \(x=13\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(5点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(5点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(7点)


第4問 対数の評価と部分積分(17点)

自然対数を用いる。\(1\le x\le13\) において \(f(x)=(\log x)/x\) を考える。

(1)すべての \(x>0\) で \(\log x\le x-1\) を示し、等号条件を述べなさい。(5点)

(2)定義域内での関数の最大値と、それをとる値を求めなさい。(5点)

(3)

\[ \int_1^{13}\frac{\log x}{x^2}\,dx \]

を求めなさい。(7点)


第5問 標本平均と片側検定・必要標本数(16点)

ある母集団の母標準偏差は \(13\) で既知とする。独立な \(676\) 個の標本の平均は \(\bar x=51\) だった。帰無仮説 \(\mu=50\)、対立仮説 \(\mu>50\) を有意水準5%で検定する。標本平均は正規分布で近似でき、標準正規分布の上側5%点は1.645、両側95%区間には1.96を使う。

(1)標本平均の標準偏差と標準化した検定統計量を求めなさい。(4点)

(2)検定の結論を、対立仮説の向きと有意水準を含めて説明しなさい。(4点)

(3)母平均の95%信頼区間の半幅を0.5以下にする最小の標本数を求めなさい。(8点)


第6問 空間の垂線と四面体(16点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(13,0,0),B(0,26,0),C(0,0,39) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(4点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(4点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-13)^2+y^2=4((x+13)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{65}{3})^2+y^2=\frac{2704}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(65/3\)、半径は \(52/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=39\ (z=-39),\quad\min|z|=\frac{13}{3}\ (z=-\frac{13}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-13w|=2|1+13w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{39})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{16}{1521}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=13+t-26t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=13+\frac1{104}-26(t-\frac1{52})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=13\)、\(f(1)=-12\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{1353}{104}\ (\sin\theta=\frac1{52}),\quad\min f=-12\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-26t^2=0\) の解は0と \(1/26\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{26}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(13)=0\) なので \(l:y=-4394\)。差は \((x-13)^2(x+26)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-26,-4394),\quad(13,-4394)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

区間 \([-26,13]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-26}^{13}(x^3-507x+4394)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-\frac{507}{2}x^2+4394x\\)。

\[ \boxed{\frac{771147}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{13}(f(x)+4394)\,dx=\frac{85683}{4} \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 対数の評価と部分積分

(1)

\(g(x)=x-1-\log x\) とおく。\(g'(x)=(x-1)/x\) より1の前で減少、後で増加。最小値は \(g(1)=0\)。

\[ \boxed{\log x\le x-1,\quad\text{等号は }x=1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(f'(x)=(1-\log x)/x^2\)。\(1<e<13\) なので、定義域内でeの前は増加、後は減少。

\[ \boxed{\max f=\frac1e,\quad x=e} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

部分積分により原始関数は \(-(\log x+1)/x\)。上下端を代入する。

\[ \boxed{1-\frac{\log13+1}{13}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 標本平均と片側検定・必要標本数

(1)

標本平均の標準偏差は

\[ \sigma/\sqrt n=13/\sqrt{676}=1/2 \]

。\(Z=(51-50)/(1/2)=2\)。

\[ \boxed{\sigma_{\bar X}=\frac12,\quad Z=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

対立仮説は平均が大きいという片側。統計量2は上側5%点1.645を超えるため帰無仮説を棄却する。5%水準で母平均が50より大きいと判断する。帰無仮説が誤りである確率が95%という意味ではない。

\[ \boxed{\text{有意水準5\%で棄却する}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半幅は \(1.96\sigma/\sqrt n\)。\(1.96\cdot13/\sqrt n\le0.5\) を解くと \(n\ge(3.92\cdot13)^2\)。標本数は整数なので切り上げる。

\[ \boxed{2597} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=78} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=78\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{468}{49},\frac{234}{49},\frac{156}{49}),\quad OH=\frac{78}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

底面OABの面積は \(169\)、Cからこの底面までの高さは \(39\) なので体積は \(2197\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{1183}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。