同志社大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第017回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 1の累乗根と積・距離の和(17点)

方程式 \(z^20=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{19}\) とし、\(z_0=1\) とする。

(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=0}^{19}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^{19}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)


第2問 三角関数を二次関数に置き換える(17点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+20\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(5点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(5点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=20\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(7点)


第3問 逆数で線形化し差を足す(17点)

\[ a_1=1/20,\ a_{n+1}=a_n/(1+a_n) \]

で数列を定める。

(1)すべての項が正であることを確認し、一般項を求めなさい。(5点)

(2)\(\sum_{j=1}^n a_ja_{j+1}\) を求めなさい。(5点)

(3)\(\prod_{j=1}^n(1+a_j)\) を求めなさい。(7点)


第4問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{20+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{20n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第5問 標本平均と片側検定・必要標本数(16点)

ある母集団の母標準偏差は \(20\) で既知とする。独立な \(1600\) 個の標本の平均は \(\bar x=51\) だった。帰無仮説 \(\mu=50\)、対立仮説 \(\mu>50\) を有意水準5%で検定する。標本平均は正規分布で近似でき、標準正規分布の上側5%点は1.645、両側95%区間には1.96を使う。

(1)標本平均の標準偏差と標準化した検定統計量を求めなさい。(4点)

(2)検定の結論を、対立仮説の向きと有意水準を含めて説明しなさい。(4点)

(3)母平均の95%信頼区間の半幅を0.5以下にする最小の標本数を求めなさい。(8点)


第6問 円と直線の交点数・弦の長さ(16点)

円 \\(x^2+y^2=400\\) と直線 \(y=x+a\) を考える。

(1)共有点をもつaの範囲を求めなさい。(4点)

(2)接するときのaと接点を求めなさい。(4点)

(3)2交点を結ぶ弦の長さをaで表し、最大値を求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 1の累乗根と積・距離の和

(1)

単位円を \(20\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{19}\) の係数から解の和が0と分かる。

\[ \boxed{z_j=\cos\frac{2\pi j}{20}+i\sin\frac{2\pi j}{20},\quad\sum z_j=0} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(|z_j|=1\) なので

\[ |z_j-1|^2=2-2\operatorname{Re}z_j \]

。前問の和を使う。

\[ \boxed{40} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ z^20-1=(z-1)\prod_{j=1}^{19}(z-z_j) \]

。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{19}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。

\[ \boxed{20} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=20+t-40t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

平方完成より

\[ f=20+\frac1{160}-40(t-\frac1{80})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=20\)、\(f(1)=-19\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{3201}{160}\ (\sin\theta=\frac1{80}),\quad\min f=-19\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(t-40t^2=0\) の解は0と \(1/40\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{40}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 逆数で線形化し差を足す

(1)

初項が正で、正の項から次の正の項が作られるので帰納的にすべて正。逆数をとると \(1/a_{n+1}=1/a_n+1\)。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+19}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

漸化式から

\[ a_j-a_{j+1}=a_j^2/(1+a_j)=a_ja_{j+1} \]

。和をとると中間の項が消える。

\[ \boxed{\frac1{20}-\frac1{n+20}=\frac{n}{20(n+20)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

漸化式を変形すると \(1+a_j=a_j/a_{j+1}\)。積では中間の項が約分される。

\[ \boxed{\frac{n+20}{20}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{20+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{20+j/n} \]

は \(g(x)=1/(20+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{20+x}\,dx=[\frac23(20+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(21\sqrt{21}-40\sqrt{5})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{20+x}\,dx=[\log(20+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{21}{20}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 標本平均と片側検定・必要標本数

(1)

標本平均の標準偏差は

\[ \sigma/\sqrt n=20/\sqrt{1600}=1/2 \]

。\(Z=(51-50)/(1/2)=2\)。

\[ \boxed{\sigma_{\bar X}=\frac12,\quad Z=2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

対立仮説は平均が大きいという片側。統計量2は上側5%点1.645を超えるため帰無仮説を棄却する。5%水準で母平均が50より大きいと判断する。帰無仮説が誤りである確率が95%という意味ではない。

\[ \boxed{\text{有意水準5\%で棄却する}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

半幅は \(1.96\sigma/\sqrt n\)。\(1.96\cdot20/\sqrt n\le0.5\) を解くと \(n\ge(3.92\cdot20)^2\)。標本数は整数なので切り上げる。

\[ \boxed{6147} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 円と直線の交点数・弦の長さ

(1)

代入すると \\(2x^2+2ax+a^2-400=0\\)。判別式を0以上にする。

\[ \boxed{-20\sqrt2\le a\le20\sqrt2} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

判別式が0のときx=−a/2、y=a/2となる。

\[ \boxed{a=\pm20\sqrt2,\quad P=(-a/2,a/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

原点から直線までの距離は|a|/√2。弦の中点までの距離と半径で直角三角形を作る。

\[ \boxed{L=\sqrt{1600-2a^2},\quad\max L=40\ (a=0)} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。