同志社大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第033回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列・統計的な推測)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ(25点)

\(0\le x\le 64\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+1024\) とする。\(t\) は実数である。

(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(7点)

(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(7点)

(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(11点)


第2問 三項間漸化式と互いに素の証明(25点)

\[ a_1=1,\ a_2=33,\ a_{n+2}=33a_{n+1}-32a_n \]

とする。

(1)隣り合う項の差に着目して一般項を求めなさい。(7点)

(2)初項から第n項までの和を求めなさい。(7点)

(3)隣り合う2項が常に互いに素であることを証明しなさい。(11点)


第3問 内積・角度とベクトルの射影(25点)

\[ \mathbf a=(32,1),\ \mathbf b=(1,32) \]

とする。

(1)内積と、それぞれの大きさを求めなさい。(7点)

(2)2つのベクトルのなす角の余弦を求めなさい。(7点)

(3)実数tに対し、|a−tb|²の最小値とそのときのtを求めなさい。(11点)


第4問 標本平均と片側検定・必要標本数(25点)

ある母集団の母標準偏差は \(32\) で既知とする。独立な \(4096\) 個の標本の平均は \(\bar x=51\) だった。帰無仮説 \(\mu=50\)、対立仮説 \(\mu>50\) を有意水準5%で検定する。標本平均は正規分布で近似でき、標準正規分布の上側5%点は1.645、両側95%区間には1.96を使う。

(1)標本平均の標準偏差と標準化した検定統計量を求めなさい。(7点)

(2)検定の結論を、対立仮説の向きと有意水準を含めて説明しなさい。(7点)

(3)母平均の95%信頼区間の半幅を0.5以下にする最小の標本数を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 定義域のある二次関数とパラメータ

(1)

平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+1024-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。

\[ \boxed{\min f_t=\begin{cases}1024&t\le0\\1024-t^2&0<t<64\\5120-128t&t\ge64\end{cases}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-32\le t\le 32\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。

\[ \boxed{t\le32} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

判別式より \(t>32\) または \(t<-32\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>32\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(64)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(5120-128t\)。

\[ \boxed{32<t\le 40} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 三項間漸化式と互いに素の証明

(1)

\[ a_{n+2}-a_{n+1}=32(a_{n+1}-a_n) \]

。初めの差は \(32\) なので \(a_{n+1}-a_n=32^n\)。初項に差の和を加える。

\[ \boxed{a_n=\frac{32^n-1}{31}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

一般項を代入して \(1/(32-1)\) をくくり、等比数列の和と定数の和に分ける。

\[ \boxed{S_n=\frac{32(32^n-1)-31n}{961}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

一般項から \(a_{n+1}=32a_n+1\)。2項の公約数はその差 \(a_{n+1}-32a_n=1\) を割る。

\[ \boxed{\gcd(a_n,a_{n+1})=1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 内積・角度とベクトルの射影

(1)

対応する成分の積の和が内積。大きさは成分の2乗和の平方根。

\[ \boxed{\mathbf a\cdot\mathbf b=64,\quad |\mathbf a|=|\mathbf b|=\sqrt{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

内積を2つのベクトルの大きさの積で割る。

\[ \boxed{\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\[ |\mathbf a-t\mathbf b|^2=1025t^2-128t+1025 \]

。平方完成して頂点を求める。

\[ \boxed{\min=\frac{1046529}{1025},\quad t=\frac{64}{1025}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 標本平均と片側検定・必要標本数

(1)

標本平均の標準偏差は

\[ \sigma/\sqrt n=32/\sqrt{4096}=1/2 \]

。\(Z=(51-50)/(1/2)=2\)。

\[ \boxed{\sigma_{\bar X}=\frac12,\quad Z=2} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

対立仮説は平均が大きいという片側。統計量2は上側5%点1.645を超えるため帰無仮説を棄却する。5%水準で母平均が50より大きいと判断する。帰無仮説が誤りである確率が95%という意味ではない。

\[ \boxed{\text{有意水準5\%で棄却する}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

半幅は \(1.96\sigma/\sqrt n\)。\(1.96\cdot32/\sqrt n\le0.5\) を解くと \(n\ge(3.92\cdot32)^2\)。標本数は整数なので切り上げる。

\[ \boxed{15736} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。