中央大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第085回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 区分求積と和の極限(17点)

正の整数nについて、

\[ A_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\sqrt{31+\frac jn} \]

、

\[ B_n=\sum_{j=1}^n\frac1{31n+j} \]

とする。

(1)両方の和を、幅1/nの分割に対応する区分求積の形で説明しなさい。(5点)

(2)Aの数列の極限を求めなさい。(5点)

(3)Bの数列の極限を求めなさい。(7点)


第2問 空間の垂線と四面体(17点)

空間で

\[ O(0,0,0),A(31,0,0),B(0,62,0),C(0,0,93) \]

を考える。

(1)平面ABC上の点の座標が満たす方程式を求めなさい。(5点)

(2)Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hと距離OHを求めなさい。(5点)

(3)四面体OABCの体積を2通りに表し、三角形ABCの面積を求めなさい。(7点)


第3問 絶対値を含む面積の最適化(17点)

\(0\le a\le31\) とする。\(0\le x\le31\) で、曲線 \\(y=x^2\\) と直線 \(y=ax\) の間の面積をS(a)とする。

(1)交点で区間を分け、面積をaの式で表しなさい。(5点)

(2)面積が最小になるaを求め、端点との比較を含めて説明しなさい。(5点)

(3)面積の最小値を求めなさい。(7点)


第4問 双曲線の接線と不変な面積(17点)

第1象限の双曲線 \\(xy=961\\) 上の点 \(P(t,961/t)\)、\(t>0\) を考える。

(1)接線の方程式と2つの軸との交点を求めなさい。(5点)

(2)接線と2つの座標軸でできる三角形の面積を求め、接点によらないことを説明しなさい。(5点)

(3)2つの正の切片の和の最小値と、そのときの接点を求めなさい。(7点)


第5問 停止する試行と期待値の連立(16点)

表の確率が \(1/31\)、裏の確率が \(30/31\) の硬貨を独立に投げ、初めて表が2回連続したところで止める。試行回数をTとする。

(1)2回目と3回目に初めて止まる確率をそれぞれ求めなさい。(4点)

(2)直前が表でない状態と表の状態について、残りの試行回数の期待値を連立して、Tの期待値を求めなさい。期待値が有限であることは用いてよい。(4点)

(3)表が合計2回出ればよい場合の期待値と比較し、差を求めなさい。(8点)


第6問 三次方程式の実数解の個数(16点)

実数 \(a\) に対し、方程式 \(x^3-2883x=a\) を考える。

(1)左辺の関数の極大値と極小値を求めなさい。(4点)

(2)異なる3つの実数解をもつための必要十分条件を求め、理由を説明しなさい。(4点)

(3)異なる実数解がちょうど2つとなる場合のパラメータと、そのときの解をすべて求めなさい。(8点)


解答・解説

第1問 区分求積と和の極限

(1)

\(A_n\) は \(f(x)=\sqrt{31+x}\)、

\[ B_n=\frac1n\sum_{j=1}^n\frac1{31+j/n} \]

は \(g(x)=1/(31+x)\) の右端の値を用いた和。両方とも区間[0,1]で連続なので定積分に収束する。

\[ \boxed{A_n\to\int_0^1f(x)\,dx,\quad B_n\to\int_0^1g(x)\,dx} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\[ \lim A_n=\int_0^1\sqrt{31+x}\,dx=[\frac23(31+x)^{3/2}]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\frac23(128\sqrt{2}-31\sqrt{31})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\[ \lim B_n=\int_0^1\frac1{31+x}\,dx=[\log(31+x)]_0^1 \]

。

\[ \boxed{\log\frac{32}{31}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 空間の垂線と四面体

(1)

平面の方程式を \(ux+vy+wz=c\) とおき、3点を代入する。係数は共通倍してよい。

\[ \boxed{6x+3y+2z=186} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

法線ベクトルは \((6,3,2)\) なので \(H=s(6,3,2)\)。平面の式への代入で \(49s=186\)。距離は \(7s\)。

\[ \boxed{H=(\frac{1116}{49},\frac{558}{49},\frac{372}{49}),\quad OH=\frac{186}{7}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

底面OABの面積は \(961\)、Cからこの底面までの高さは \(93\) なので体積は \(29791\)。一方、ABCを底面とすると \(V=S_{ABC}\cdot OH/3\)。

\[ \boxed{\frac{6727}{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 絶対値を含む面積の最適化

(1)

差は \(x(a-x)\)。\(0\le x\le a\) では直線が上、\(a\le x\le31\) では曲線が上。

\[ S=\int_0^a(ax-x^2)\,dx+\int_a^{31}(x^2-ax)\,dx \]

。

\[ \boxed{S(a)=\frac{a^3}3-\frac{961}{2}a+\frac{29791}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

\(S'(a)=a^2-\frac{961}{2}\)。定義域内で \(a=31/\sqrt2\) の前は減少、後は増加する。よって両端よりも小さい。

\[ \boxed{a=\frac{31}{2}\sqrt{2}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の値を面積の式に代入し、根号を整理して分母を有理化する。

\[ \boxed{S_{\min}=\frac{29791}{6}(2-\sqrt2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 双曲線の接線と不変な面積

(1)

\(y=961/x\) を微分して傾きを求める。接線は \(y-961/t=-961(x-t)/t^2\)。

\[ \boxed{\frac xt+\frac{yt}{961}=2,\quad(2t,0),(0,1922/t)} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切片は \(2t\) と \(1922/t\)。その積が \(3844\) で一定なので、面積も一定となる。

\[ \boxed{1922} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

相加相乗平均より \(2t+1922/t\ge124\)。等号は \(t=31\) のとき。

\[ \boxed{\min=124,\quad P=(31,31)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 停止する試行と期待値の連立

(1)

2回で止まる列は表表、3回で初めて止まる列は裏表表だけ。独立性により確率を掛ける。

\[ \boxed{P(T=2)=\frac{1}{961},\quad P(T=3)=\frac{30}{29791}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\(p=1/31,q=1-p\) とする。2状態の期待値をE、Fとすると \(E=1+qE+pF\)、\(F=1+qE\)。代入して \(p^2E=1+p\)。

\[ \boxed{992} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

1回の表までの平均は \(31\) 回なので合計2回の表までの平均は \(62\) 回。連続という条件を課すと期待値は前問の値となる。

\[ \boxed{E_{\text{合計2回}}=62,\quad\text{差}=930} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 三次方程式の実数解の個数

(1)

\(f'(x)=3(x-31)(x+31)\)。増減は順に増加・減少・増加なので、\(x=-31\) で極大、\(x=31\) で極小となる。

\[ \boxed{\text{極大値 }59582,\quad\text{極小値 }-59582} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

水平線が3つの単調な部分にそれぞれ1回交わる条件は、高さが極小値より大きく極大値より小さいことである。端点では接して重解をもつため除く。

\[ \boxed{-59582<a<59582} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

\(a=59582\) では \(f(x)-a=(x-62)(x+31)^2\)。\(a=-59582\) では \(f(x)-a=(x+62)(x-31)^2\)。

\[ \boxed{a=59582:x=-31,62;\quad a=-59582:x=-62,31} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。