千葉大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第077回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

前の回 · 全100回の出題内容 · 次の回 · 大学別の一覧


問題

第1問 等周条件と三角形の面積(17点)

周の長さが \(24\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。

(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)

(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)

(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)


第2問 回転軸を変える体積計算(17点)

\(0\le x\le4\) で曲線 \(y=x(4-x)\) とx軸で囲まれる領域をDとする。

(1)Dの面積を求めなさい。(5点)

(2)Dをx軸の周りに1回転してできる立体の体積を求めなさい。(5点)

(3)Dをy軸の周りに1回転してできる立体の体積を、yに垂直な切り口の面積を用いて求めなさい。(7点)


第3問 整数を選ぶ確率と条件付き確率(17点)

1から8までの整数が1枚ずつ書かれたカードから、1枚を等確率で選ぶ。Aを偶数が出る事象、Bを4より大きい数が出る事象とする。

(1)P(A),P(B)を求めなさい。(5点)

(2)P(A∩B)を求めなさい。(5点)

(3)P(A|B)を求め、AとBが独立かどうか判定しなさい。(7点)


第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡(17点)

複素数zが \(|z-4|=2|z+4|\) を満たす。

(1)実部と虚部を使って軌跡の方程式を求め、中心と半径を示しなさい。(5点)

(2)絶対値の最大値と最小値、およびそれらをとる複素数を求めなさい。(5点)

(3)逆数w=1/zの軌跡も求めなさい。逆数が定義できる理由を述べなさい。(7点)


第5問 部分分数分解と有限和の評価(16点)

\(a_n=\frac1{(n+4)(n+5)}\) とする。

(1)aₙを2つの分数の差に分解しなさい。(4点)

(2)初項から第n項までの和Sₙを求めなさい。(4点)

(3)\(S_n\ge\frac1{10}\) となる最小の正の整数nを求めなさい。(8点)


第6問 二次関数の頂点・解・不等式(16点)

実数全体で \(f(x)=x^2-8x+12\) を考える。

(1)平方完成して最小値とそれをとる値を求めなさい。(4点)

(2)方程式f(x)=0の解を求めなさい。(4点)

(3)不等式f(x)≤0を解きなさい。(8点)


解答・解説

第1問 等周条件と三角形の面積

(1)

\(b=24-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。

\[ \boxed{b=24-2a,\quad 6<a<12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=12(12-a)^2(2a-12)\)。微分すると \((S^2)'=72(12-a)(8-a)\)。存在範囲で \(a=8\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。

\[ \boxed{a=b=8,\quad S_{\max}=16\sqrt3} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

半周長は \(12\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=12r\)。

\[ \boxed{r=\frac{4}{3}\sqrt{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第2問 回転軸を変える体積計算

(1)

非負の関数の下の面積なので \(S=\int_0^{4}x(4-x)\,dx\)。

\[ \boxed{\frac{32}{3}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

切り口は半径 \(x(4-x)\) の円。

\[ V_x=\pi\int_0^{4}x^2(4-x)^2\,dx \]

。展開して項別に積分する。

\[ \boxed{\frac{512}{15}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

\(0\le y\le16/4\)。左右の境界は \(x_\pm=(4\pm\sqrt{16-4y})/2\)。切り口は環で、面積は

\[ \pi(x_+^2-x_-^2)=4\pi\sqrt{16-4y} \]

。これをyについて積分する。

\[ \boxed{\frac{128}{3}\pi} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第3問 整数を選ぶ確率と条件付き確率

(1)

偶数はk個、上半分の数もk個。全体は2k枚。

\[ \boxed{P(A)=P(B)=\frac12} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

共通部分の偶数の個数は \(4-\lfloor4/2\rfloor\)。全体の枚数で割る。

\[ \boxed{\frac{1}{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

条件付き確率は共通部分の確率をP(B)で割る。これがP(A)=1/2と等しい条件を調べる。

\[ \boxed{P(A\mid B)=\frac{1}{2},\quad\text{独立である}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第4問 複素数の距離条件と逆数の軌跡

(1)

\(z=x+iy\) として2乗すると \((x-4)^2+y^2=4((x+4)^2+y^2)\)。平方完成して円の式に直す。

\[ \boxed{(x+\frac{20}{3})^2+y^2=\frac{256}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(2)

原点から中心までの距離は \(20/3\)、半径は \(16/3\)。円は原点を含まない。原点と中心を結ぶ直線上の2点で距離の極値をとる。

\[ \boxed{\max|z|=12\ (z=-12),\quad\min|z|=\frac{4}{3}\ (z=-\frac{4}{3})} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。

(3)

前問の最小値が正なので逆数をとれる。条件を \(|1-4w|=2|1+4w|\) に直し、同様に平方完成する。

\[ \boxed{(\operatorname{Re}w+\frac{5}{12})^2+(\operatorname{Im}w)^2=\frac{1}{9}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

第5問 部分分数分解と有限和の評価

(1)

分子が隣接する分母の差であることを利用する。

\[ \boxed{a_n=\frac1{n+4}-\frac1{n+5}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

隣接する項が打ち消し合い、最初と最後の分数だけが残る。

\[ \boxed{S_n=\frac{n}{5(n+5)}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

前問の和を代入する。分母は正なので両辺に掛けてnの不等式へ直す。

\[ \boxed{5} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。

第6問 二次関数の頂点・解・不等式

(1)

\(f(x)=(x-4)^2-4\)。平方は非負なので頂点で最小になる。

\[ \boxed{\min f=-4,\quad x=4} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(2)

\((x-4)^2=4\) より、平方根の正負を両方とる。

\[ \boxed{x=4\pm\sqrt{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。

(3)

上に開く放物線の値が非正になるのは、2つの零点の間(端点を含む)である。

\[ \boxed{4-\sqrt{4}\le x\le 4+\sqrt{4}} \]

採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。