千葉大学 理系・数学IIIを含む 数学記述模試 第002回
この回のテストポイント
- 第1問:等周条件と三角形の面積
- 第2問:三角関数の積分漸化式
- 第3問:抽出方法と条件付き確率
- 第4問:1の累乗根と積・距離の和
- 第5問:対数の真数条件と単調性
- 第6問:定義域のある二次関数とパラメータ
試験の条件と取り組み方
この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル・平面上の曲線と複素数平面)/数学III(全範囲)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。
大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。
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問題
第1問 等周条件と三角形の面積(17点)
周の長さが \(180\) の二等辺三角形を考える。等しい2辺の長さをa、底辺の長さをbとする。
(1)底辺をaで表し、三角形が存在するaの範囲を求めなさい。(5点)
(2)面積が最大になる辺の長さと最大面積を求め、最大になる理由を示しなさい。(5点)
(3)面積が最大になる三角形の内接円の半径を求めなさい。(7点)
第2問 三角関数の積分漸化式(17点)
とする。\(n\) は0以上の整数である。
(1)部分積分により、次数を2つ下げる漸化式を導きなさい。(5点)
(2)\(I_{60}\) を求めなさい。(5点)
(3)\(I_{61}\) を求めなさい。(7点)
第3問 抽出方法と条件付き確率(17点)
袋に赤玉 \(30\) 個、青玉 \(60\) 個が入っている。すべての玉は同様に確からしく選ばれる。
(1)戻さずに2個取り出すとき、両方が赤玉である確率を求めなさい。(5点)
(2)戻さずに2個取り出し、少なくとも1個は赤玉だったと分かった。両方が赤玉である条件付き確率を求めなさい。(5点)
(3)今度は1個目を戻してから2個目を取り出す。同じ条件付き確率を求め、前問の値と比較しなさい。(7点)
第4問 1の累乗根と積・距離の和(17点)
方程式 \(z^30=1\) の相異なる解を \(z_0,z_1,\ldots,z_{29}\) とし、\(z_0=1\) とする。
(1)解を三角関数で表し、解の和を求めなさい。(5点)
(2)\(\sum_{j=0}^{29}|z_j-1|^2\) を求めなさい。(5点)
(3)\(\prod_{j=1}^{29}(1-z_j)\) を求めなさい。(7点)
第5問 対数の真数条件と単調性(16点)
\(F(x)=\log_2x+\log_2(x-30)\) を考える。
(1)定義域を求めなさい。(4点)
(2)\(F(x)=\log_2 1800\) を解きなさい。(4点)
(3)\(F(x)\le\log_2 1800\) を解きなさい。(8点)
第6問 定義域のある二次関数とパラメータ(16点)
\(0\le x\le 60\) で \(f_t(x)=x^2-2tx+900\) とする。\(t\) は実数である。
(1)最小値を、パラメータの範囲で場合分けして求めなさい。(4点)
(2)定義域内のすべての値で関数値が非負になる条件を求めなさい。(4点)
(3)方程式 \(f_t(x)=0\) が定義域内に異なる2つの解をもつ条件を求めなさい。(8点)
解答・解説
第1問 等周条件と三角形の面積
(1)
\(b=180-2a\)。\(b>0\) と三角不等式 \(b<2a\) の両方を満たす必要がある。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
底辺を二等分して高さを求めると \(S^2=90(90-a)^2(2a-90)\)。微分すると \((S^2)'=540(90-a)(60-a)\)。存在範囲で \(a=60\) の前は正、後は負。最大は正三角形のとき。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
半周長は \(90\)。内心から3辺に垂線を下ろして分割すると \(S=90r\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第2問 三角関数の積分漸化式
(1)
\(n\ge2\) とする。\(\sin^{n-1}x\) と \(\sin x\) に分けて部分積分すると、境界項は0で
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(I_0=\pi/2\) から漸化式を \(30\) 回使う。偶数の積と奇数の積を整理すると
。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
\(I_1=1\) から漸化式を \(30\) 回使う。\(I_{2m+1}=4^m(m!)^2/(2m+1)!\)。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第3問 抽出方法と条件付き確率
(1)
最初の赤の確率は1/3、2個目は \((30-1)/(90-1)\)。順序を区別しない組合せによる数え方でも一致する。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
少なくとも1個が赤という確率は \(1-\frac{60(60-1)}{90(90-1)}\)。両方が赤という確率をこれで割る。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
復元抽出では各回の赤の確率が1/3で独立。両方赤は1/9、少なくとも1個赤は5/9。比較には \(5(30-1)<150-1\) を用いる。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第4問 1の累乗根と積・距離の和
(1)
単位円を \(30\) 等分する点が解。等比数列の和、または多項式の \(z^{29}\) の係数から解の和が0と分かる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(2)
\(|z_j|=1\) なので
。前問の和を使う。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に3点。
(3)
。\(z-1\) で割ると左辺は \(1+z+\cdots+z^{29}\)。多項式の恒等式にz=1を代入する。
採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。
第5問 対数の真数条件と単調性
(1)
2つの真数がともに正になる条件の共通範囲をとる。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
積の対数にまとめると \(x(x-30)=1800\)。2つの根のうち真数条件を満たすものを選ぶ。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
底が1より大きいため、各対数は定義域内で増加する。等号となる点までが解となる。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。
第6問 定義域のある二次関数とパラメータ
(1)
平方完成すると \(f_t(x)=(x-t)^2+900-t^2\)。頂点が区間の左側・内部・右側にある場合に分ける。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(2)
前問の最小値を0以上にする。内部の場合は \(-30\le t\le 30\) だが \(t>0\) との共通範囲をとる。右側の場合は条件を満たさない。
採点の目安:考え方と立式に2点、結論と条件の確認に2点。
(3)
判別式より \(t>30\) または \(t<-30\)。解の積が正で、区間が非負なので \(t>30\) が必要。頂点が区間内にあり、\(f_t(0)>0\)、\(f_t(60)\ge0\) なら2解とも区間内。右端での値は \(4500-120t\)。
採点の目安:考え方と立式に4点、結論と条件の確認に4点。