千葉大学 文系・数学IIまで 数学記述模試 第008回

この回のテストポイント

試験の条件と取り組み方

この模試の演習範囲は数学I(全範囲)/数学A(図形の性質・場合の数と確率)/数学II(全範囲)/数学B(数列)/数学C(ベクトル)です。問題・解答は独自に作成したものです。途中式、場合分け、証明の根拠も書きなさい。

大学公式の入試情報・公開問題を参照した対策用のオリジナル模試です。標準計算と、条件整理・図形の立式・記述の応用を組み合わせます。演習範囲・時間・大問数・満点・小問配点は本模試の設計です。実際の入試の時間・配点・出題形式を再現したものではありません。資料確認日:2026-10-04。出願時の試験条件は大学の最新募集要項で確認してください。

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問題

第1問 三角関数を二次関数に置き換える(25点)

\(0\le\theta\le\pi/2\) で

\[ f(\theta)=\sin\theta+12\cos2\theta \]

とする。

(1)正弦の値を新しい変数にして、二次関数で表しなさい。新しい変数の範囲も書きなさい。(7点)

(2)最大値と最小値、およびそれらをとる条件を求めなさい。(7点)

(3)開区間 \(0<\theta<\pi/2\) で \(f(\theta)=12\) を満たす角がただ1つであることを示し、正弦の値を求めなさい。(11点)


第2問 放物線の接線と囲まれた面積(25点)

放物線 \\(y=x^2\\) と、点 \(P(0,-144)\) を考える。

(1)この点を通る放物線の接線をすべて求めなさい。(7点)

(2)2つの接点と点Pでできる三角形の面積を求めなさい。(7点)

(3)放物線と2本の接線で囲まれた部分の面積を求めなさい。(11点)


第3問 重解を使う三次曲線の面積(25点)

曲線 \(y=f(x)=x^3-432x\) の \(x=12\) における接線をlとする。

(1)接線と曲線のすべての交点を求めなさい。重解の意味も説明しなさい。(7点)

(2)曲線と接線で囲まれた有限部分の面積を求めなさい。(7点)

(3)その部分のうち、横座標が非負である部分の面積が全体に占める割合を求めなさい。(11点)


第4問 完全順列の漸化式と固定点(25点)

\(12\) 人が各自の帽子を無作為に1個ずつ受け取る。すべての割当ては同様に確からしい。n人の誰も自分の帽子を受け取らない割当ての個数をD_nとし、\(D_0=1,D_1=0\) とする。

(1)1人目の帽子の行き先に着目し、完全順列の個数の漸化式を導きなさい。(7点)

(2)全員が自分以外の帽子を受け取る確率を求めなさい。(7点)

(3)自分の帽子を受け取った人数の期待値を求めなさい。(11点)


解答・解説

第1問 三角関数を二次関数に置き換える

(1)

\(t=\sin\theta\) とすると \(\cos2\theta=1-2t^2\)。元の角の範囲より \(0\le t\le1\)。

\[ \boxed{f=12+t-24t^2,\quad0\le t\le1} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

平方完成より

\[ f=12+\frac1{96}-24(t-\frac1{48})^2 \]

。頂点は区間内にある。上に凸の放物線なので、最小は両端を比較する。\(f(0)=12\)、\(f(1)=-11\)。

\[ \boxed{\max f=\frac{1153}{96}\ (\sin\theta=\frac1{48}),\quad\min f=-11\ (\theta=\pi/2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

\(t-24t^2=0\) の解は0と \(1/24\)。開区間では0を除く。正弦はこの角の区間で狭義単調増加なので、対応する角もただ1つ。

\[ \boxed{\sin\theta=\frac1{24}} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第2問 放物線の接線と囲まれた面積

(1)

接点の横座標を \(t\) とすると接線は \(y=2tx-t^2\)。Pを通る条件から \(t^2=144\)。

\[ \boxed{y=24x-144,\quad y=-24x-144} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

接点は \((\pm12,144)\)。底辺の長さは \(24\)、Pから底辺までの高さは \(288\)。

\[ \boxed{3456} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

左右の対称性を使う。右半分では放物線が接線の上にあり、差は \((x-12)^2\)。したがって \(S=2\int_0^{12}(x-12)^2\,dx\)。

\[ \boxed{1152} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第3問 重解を使う三次曲線の面積

(1)

\(f'(12)=0\) なので \(l:y=-3456\)。差は \((x-12)^2(x+24)\)。接点の横座標は2重の根となる。

\[ \boxed{(-24,-3456),\quad(12,-3456)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

区間 \([-24,12]\) では差は非負。

\[ S=\int_{-24}^{12}(x^3-432x+3456)\,dx \]

。原始関数は \\(x^4/4-216x^2+3456x\\)。

\[ \boxed{139968} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

非負の横座標の部分は

\[ \int_0^{12}(f(x)+3456)\,dx=15552 \]

。全体の面積で割る。

\[ \boxed{\frac19} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。

第4問 完全順列の漸化式と固定点

(1)

1人目に渡す帽子の元の持ち主をjとする。jの選び方はn-1通り。jが1人目の帽子を受け取る場合は残りn-2人の完全順列。受け取らない場合は、1人目とjの関係を縮めたn-1人の完全順列と1対1に対応する。

\[ \boxed{D_n=(n-1)(D_{n-1}+D_{n-2})\quad(n\ge2)} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(2)

初期値から前問の漸化式を順に計算すると \(D_{12}=176214841\)。全割当ては \(12!\) 通り。

\[ \boxed{\frac{16019531}{43545600}} \]

採点の目安:考え方と立式に3点、結論と条件の確認に4点。

(3)

人iが自分の帽子を受け取ったとき1、そうでないとき0の変数をX_iとする。\(E[X_i]=1/12\)。人数はその和であり、独立でなくても期待値は加算できる。

\[ \boxed{1} \]

採点の目安:考え方と立式に5点、結論と条件の確認に6点。